「結婚・・二つの誓約」
アメイジンググレイス主任牧師 櫻井 実


「・・健やかな時もやむ時も、富む時も貧しい時も、生涯を共に送ることを誓いますか?」

「はい、誓います」

新郎、新婦の心からの言葉が、チャペルに響きわたるとき、言いようもない神聖な思いになります。

グレイスチャペルでの結婚式は、この「はい、誓います」という一言に、結婚への責任と決意、そして感謝を込めて誓約していただくことが中心です。その誓約を一言でいうならば、お互いが伴侶となる人に対して愛し続けることへの意志を、神とご列席の方々を証人として宣言することなのです。

愛し続けるとは、愛を学び続けることです。もちろん「愛しているから結婚する」、これもひとつの事実でしょう。

しかし、結婚式で読ませて頂く聖書は、愛について次のように定義しています。

「愛は寛容であり、愛は親切です。また人をねたみません。愛は自慢せず、高慢になりません。

礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、

不正を喜ばずに真理を喜びます。

すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。

愛は決して絶えることがありません。」コリント第一の手紙13章4~7節

ここに書かれているのは、人間を真に生かす愛であり、イエス・キリストが、人間の罪の代わりに十字架にまでかかって示された神の愛です。その愛とは、常に相手を許すことであり、その必要を知りそれに応えようとすること。相手の最善を願って生きること。つまり、何をしてくれるかではなく、何をしてあげることが出来るかということが愛なのだというのです。だとするならば、私たちにはまだまだ学ぶべき愛は多いのかもしれません。

実は、この愛に最も近い愛で私たちは愛されてきました。それはご両親の愛です。子供だという理由だけで、どんな労も惜しまず手をかけ、心を使い、私たちを育ててくれました。わがままや反抗、失敗したときにもゆるし、変わらない慈しみを注いでくれました。結婚式は、何よりもご両親への心からの感謝の表明であると思います。もしかすると、ご両親にそのような愛を感じられないと思う方もおられるかもしれません。けれど、忘れないでください。そのご両親なしにはあなたはこの世界に存在しなかったのです。

同じ時代だけでも60億以上の人が存在する中で、人が生まれ、出会い、結ばれるということは奇跡です。ですから、その奇跡に関わってくれたひとり一人、ひとつひとつの出来事に心から感謝しながら結婚への決意を表明する「誓約」は、新しい人生の出発にふさわしいのです。
そして、もうひとつ、どうか心に留めていただきたいことがあります。それは、神があなたを決して変わらない愛で愛しておられることです。聖書の中で神は私たちに誓約なさっておられるのです!

「わたしの目にはあなたは高価で尊い。私はあなたを愛している。」

私たちは誰一人として例外なく、ただひとりの尊い存在としてこの世界に生まれてきました。あなたが生まれたことも、歩まれた道も、そして、大切な人と出会い結婚することも、新しい命の誕生も、決して偶然ではなく、祝福を受けて生きるために神が造り与えられたものなのです。喜びの時も、時に困難の中でも、この結婚が、大きな神の愛の中で祝福されていると信じるときに、様々な出来事に向かっていく勇気が与えられるに違いありません。

変わらない愛を誓うお二人の「誓約」。そして、変わらない愛で結婚を祝福される神の「誓約」。

その二つの誓約を結ぶために心からの祝福を祈ること、それが、グレイスチャペルで式を司らせていただく牧師として大きな喜びです。